慰められる、映画。
ちょっと前から右耳が聞こえにくくなり、薬を飲んだら熱がでる。
仕事がうまくいってない、
閉経してホルモンバランスが崩れている、
人とうまくつきあうことができず、きついこと、余計なことばかり
言ってしまう。
きちんと子育てや家事をしてきた人に比べて、コミュニケーション能力も基本的な生活能力も身についていなくてあらためて愕然とする。
終わりとはいえまだ40代なのに、これからどうやって生きていったらいいのか、困っている。
ひとりぼっちで映画を見ても、感想を話す相手もいない。何になるのか。
そんなふうに思いながら見に行った。
見る前に帰りたくなったけど、
自分をなだめて映画館の椅子にすわり続けて。
見てよかった。
孤独なサージャン。安易な希望かもしれないけど、それでも希望は必要だ。
迷って揺れる様子も、もし私がもっと若くて自信があったら、滑稽に見えただろうけれど、いまの私にはリアリティがある。
登場人物は少ないけれど、孤児の同僚と、イラを支えるおばさんと、そのふたりの存在が静かに心をあたためてくれた。
ラストシーンのダッバーワーラーの唄。「祈り」が日常に当たり前にある人たちの姿もまた、少し謙虚にさせてくれたような気がする。
また見たい、と心を支えてくれる映画に会えてよかった。